7月6日毎日新聞記事「スルガ銀行不正融資」を読んで


  表題の件、同紙は、営業担当の役員が融資書類改ざんを主導し、審査部門の役員も不正を把握しながら融資拡大に協力した疑いが強いことが明らかとなった、と報じた。

  「今更何を言ってるの?」というのが読後の感想である。
  銀行員の経験から「平役員」は全く権力を持っていないし、専務、常務になって部門の最高責任者に就くものだが、それだって「常務会」なる実質経営を引っ張る会議で方向が決められるものである。そしてその常務会なるものの中身は、かって常務会の書記として出席していた経験から、発言する人はほぼ2~3人(常務会メンバー15人)で会長、頭取(社長)の言うことがすべてであるのが実質である。

  新聞記者としては、この銀行の同族としての強い独裁色を見極め、彼ら営業担当の役員、審査担当の役員が独自で「主導」するわけがない、と見極め、その奥を取材する「記者魂」をもってもらいたいものと痛感した。

  付言すると、テレビメディア等で「その道の専門家」として、新聞記者出身者のいわゆるジャーナリストが多出するが、全然、専門家ではなく、ただ、政治の周り、経済界の周り、司法界の周りをうろついていただけではないのか?それを専門家と自称して、コメントするのは烏滸がましいと思うのだが、如何なものか?