覚せい剤


プロ野球の清原選手の「覚せい剤事件」が話題になっています。実は、6年前にも芸能人の覚せい剤使用が話題になり、当時の機関紙で採りあげています。理由は、覚せい剤、麻薬、ヘロイン、LSD等、何が何かさっぱり理解不能であったため、それを知ろうとしたものです。当時の記事は、以下の通りです。
<雑感その2-覚せい剤事件>


芸能人の薬物依存が騒がれていると同時に、大学生の間でも流行(?)しているらしい。その証拠に、私が通っている大学でも、写真にもあるように、次のような「注意書き」が回覧されている。


 「薬物乱用の本当の怖さ-----------日本では、薬物乱用による
 検挙者の8割以上が覚せい剤ですが、若者の間では大麻
 やMDMAという合成麻薬の乱用が急増しています。
 薬物は、一度その人を捉えたら絶対に放しません。多く
 の薬物依存症者が「一度だけなら-----」と思って始めた
 結果、薬物から離れられなくなり、人生を台無しにして
 いるのです。
 本学では、薬物乱用者に対して厳正な態度で臨んでいます」


ところで、「覚せい剤大麻の違いが分りますか?」と問われてきちっと答えられますか?


残念ながら私は答えられませんでした。そこで、何も知らない私もちょっと勉強してみることにしてみたのです。

 薬物の種類百科<あなたは、どのくらい薬物の中味を知っていますか(昭和55年警察白書)より>
 
 1、昭和43年、世界保健機構(WHO)は中毒性薬物を「依存性薬物」という用語を用いること
   を決定
 2、定義を
   「生体と薬物の相互作用の結果生じた、精神的ときには身体的なものを含む状態であって、その
   薬物の効果が欲しいため、またはその薬物がない時に生じる苦痛を避けるために、その薬物の
   継続的又は周期的に摂取したいという強迫的な欲求が起こり、そのために特異な行動や反応
   を示すようになることとされています。

 3、薬物の種類


中枢神経への影響
原材料
麻薬名
備  考
依存症
精神的依存
肉体的依存
(興奮剤)
植物系
コカイン
コカの葉から抽出
コカコーラが使用していたことで有名
非常に強い
 
化学合成物
(別名エクスタシー)
化学成分の合成物
太平洋戦争中に軍人に使用し、戦後しばらくは薬局で販売していたもの
覚せい剤と似た化学構造をもつ化学製品
錠剤型
非常に強い
 
 
強い
 
ダウナーズ
(抑制剤)
植物系
アヘンモルヒネ、ヘロイン)
芥子の実よりアヘン生成。アヘンからモルヒネモルヒネからヘロインを精製
麻の葉から抽出し、乾燥または樹脂化、液体化したもの
非常に強い
 
強い
非常に強い
化学合成物
パルビタール型
有機溶剤型
トルエン、アセトン)
化学合成
 
 
有機化合物
強い
 
 
強い
非常に強い
サイデリックス
(幻覚剤)
植物系、化学合成共通
LSD
 
メスカリン
 
化学合成で製造されるが、一部の植物(ソライロアサガオ等)からも抽出される
化学合成で製造されるが、サボテンからも抽出される
ある
 
ある
 
植物系
カート
カートの葉から抽出
強い
 
化学合成物
PCP
(別名エンジェルダスト)
有機化合物
ある
 


 


興奮剤-------脳神経系に刺激を与え、興奮させる作用を持つ。効果としては精力的になり神経が鋭敏
      なる。
     作用持続は比較的短いため、すぐに眠気、精神的疲労抑鬱状態の「ダウン」状態になる。
     これを避けるため常に薬剤を使用するパターンに陥りやすく、短期間に依存症となる


抑制剤------外界に対する感受性を弱める効果を持つ。興奮剤とは正反対の効果であるが、作用として
     最初の段階は、心の最も表層にある自我の防衛を緩めるため「恥ずかしい」と言う感覚が
     薄れ、ひたすら陽気になるが、次にその陽気な気分も抑制され、普段抑えている「悲しみ」「怒り」等の感情が発現し、最後にすべての感情が鎮静化するという状態に移行する経過をたどる