ちょっと待った!シリーズー年末恒例紅白歌合戦

  NHKの紅白歌合戦の司会が決定。紅組 広瀬すず、白組 桜井翔、 総合司会内村 だそうです。
  これを聞いて、平成最後の年も押し詰まってきたと感じるとともに、「あれっ!」という違和感を感じた。
  「NHKのアナウンサーはいないの?」「民法のバラエティ番組となんら変わらない様相になってきたな!」と。
 
  振り返れば、幼少のころは、父が中央市場に正月の買い出し、母は、正月のおせち料理の準備、兄弟3人は家のあちこちの掃除等をこなし、夜9時近くになると、父親が「もうすぐ紅白が始まるぞ」と声をかけ、やっと家族団らんで落ち着いて、食卓を囲む習慣となっていた。そして紅白の最後の美空ひばりの登場で母親がおもむろに年越しそばの準備に立ち上がる。除夜の鐘の中継を見ながらそばを食べるのが、毎年の風景であった。
  東京の銀行に就職して社会人になったころは、毎年、年末大阪の実家に帰るのだが、大概、最終の新幹線(夜9時)に間に合うかどうかの時間で、新大阪駅から実感いかえるタクシーの中で、除夜の鐘を聴くことが多く、「今年も紅白を見ることができなかった」と悔しがったものだ。

  (閑話休題)聞くところによると、除夜の鐘がうるさいということで住民が文句を言って、その寺が鐘を打つのを中止した、という話を聞く。幼児施設の設置反対の住民も「うるさい」ということらしい。欧米の変な個人主義の横行には悲嘆の思い。

  この年末恒例の1コマであった紅白歌合戦が、タレントのパフォーマンスの場となり下がり、また若い世代を取り込むために多数の歌手を出演させ、時間幅も2時間強から5時間強に変更。NHKは視聴率稼ぎとは一線を画している、と考えていたため驚きの連続。
  それからは、殆ど紅白をみることはなく、小生にとっての「年末の風景の1コマ」とはなっていない。

  ただ、紅白の司会として、NHKの硬派のアナウンサーの確かな進行が、歌い手の歌そのものを引き出す効果は、決して小さくないことを、もう1度,NHKの幹部は、考えてみる必要がある、と思うのだが?
(もっとも職員の不祥事が多すぎてそれどころじゃないかもしれないが)