2016-07-01から1日間の記事一覧

熟年の生きる価値第2回

第一章 京都の夜 秋月の二日酔いの原因は、前夜、お客様の接待を受け、京都・宮川町のお茶屋で遊んだ ことにある。 (宮川町は、祇園、先斗町と並ぶ花街で、祇園の「都おどり」に対して「京おどり」と して有名) 特に、そのお茶屋で、それも話を聞くだけで…

j熟年の生きる価値第1回

熟年の生きる価値(第1部) ―団塊の世代が歩んだ定年後の 「生き甲斐」を求めて― 作 秋月 蕾心 プロローグ 午前8時55分。朝礼による支店長訓辞を終えてから、その男は支店長室に直行した。 入室するや否や、すぐに、模造紙を机一杯に拡げてみせた。 模造…