閑話休題ー2019年防衛大学卒業生の任官拒否事件の愚痴

1、今年の防衛大学卒業生は、478人になるそうだが、そのうち49人が任官拒否したそうだ。この大量の任官拒否者がでたのは、1991年のバブル景気と湾岸戦争を巡る自衛隊派遣議論が重なった時の94人に次いで多いそうだ。
 
2、人の生き方・考え方がますます多様化する中にあって、大学生の意識も多様化していくのは時代の流れとして、「ありうべき話」として、それほど驚きではなかった。
 
3、しかし、防衛大学は、自衛隊の幹部候補生を養成する機関であって、学費が免除になることは従来から知っていたが、驚くなかれ!! 約11万円の月給と年回のボーナス(訳38万円)が、その学生に支給されるのだそうだ(年収にして170万円)。
  これは、防衛大学に入学すると特別職の国家公務員になるから、当然といえば当然なのかな?
 
4、防衛大学の学費はいくらかは知らないが、普通の国立大学の授業料が年間54万円程度(4年間216万円)、プラス入学金約30万円ですから、学費関係だけで、1人につき250万円の資金が注がれ、ここに給料分をいれると、なんと1人当たり930万円の税金がつぎ込まれていることになる。
  今年だけで、4億5600万円にのぼる税金の無駄遣いが行われていたのである。
 
5、優遇はこれだけではない。全員が学生舎という宿舎が当てが割れ、被服・寝具が貸与され、食事が支給されるとのこと。
 
6、任官拒否の理由は、「民間企業に行きたい」「自衛隊には向いていないと思った」とのことであるが、それならどうして入学したのか、入学後に気付いたのならなぜその時点で退学しなかったのか、と問いたくなる。
 
7、素人考えでは、途中で退学したり、卒業後自衛隊に入隊しなかった(いわゆる任官拒否)者に対して、少なくとも学費分だけは返還すべきものと考えるがいかがなものか?
実際には、学費返還制度は、長年、法案として国会に提出されていたが、何故か審議未了で廃案が繰り返されていたが、最近は、法案自体の提出もないそうだ。
防衛大学内の学生同士の「いじめ」の問題が1部公にされ、防衛省も「世間の目」を気にして腰が引けているようだ。
その証左として、任官拒否者には卒業証書だけの手渡しであったものが、今年からは、本卒業式の前日に、任官拒否者だけの式を開いたことからも、防衛省の態度が想像できる。
 
8、国民の「命と財産」を守り、日本国を守る重要な自衛隊がこの為体では、日本の安全をどこに頼ればいいのか、心配になるのは小生だけであろうか!!!